Orange Pi 5が届いたので開梱、ケース収納、ひとまずMicroSDでheadless運用

Posted by 雅楽斎 on Monday, July 3, 2023

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到着する前に書いた以下の記事の続きです。

Raspberry Pi 4の向こうへ。Orange Pi 5を買ったので届く前に周辺事情を確認

無事到着

今回は初めてSingapore Post扱いで何故かシンガポール経由で届きました。購入時は7月上旬到着予定になっていましたが、結果的に2週間弱で到着しました。

  • 613 AliExpressで購入
  • 620 シンガポール発
  • 622 川崎東郵便局到着
  • 623 通関開始
  • 624 通関完了
  • 624 配達局到着
  • 626 到着

開梱してケースに入れる

Orange Pi 5は最終的に裏側のM.2スロットにNVMe SSDを挿して使うつもりですが、今の所手元に使う予定のSSDがないので、まずは諸々の動作確認を進めていきます。

Orange Pi 5本体

表側です。RK3588Sはホログラムになっているので傾けないと品番を確認できません。そして基板にOrange Pi V1.2と書いてあるので、ハードウェアリビジョンは1.2らしいです。

裏側です。シールは多分シリアルナンバーで、先頭が日付のように見えたのでおそらく今年の5月製造です。

ケース(Geekworm N506)

外箱です。恐らく上げる人がいないと思うので記念に。

ケースとヒートシンク5個、ゴム足とスペーサーとM.2の固定ネジです。

スペーサーはナットと六角ビスを組み合わせて4隅に通しますが、1つ六角ビスのねじ切りが甘くてナットに入らない状態だったので、どちらもペンチで回してキーキー言わせながら無理やりネジを切って使いました。この辺は値段なりといった感じ。

スペーサーを付けた状態を上から。ヒートシンクを4箇所に被せます。

ヒートシンクの大きさはチップに合わせてあるのでどこに付けるかを迷うことはありませんが、SoCとDRAMが隣り合ってるのでちゃんと付けないと斜めについちゃいます。ここは想定外の難易度。

そして5 Plusの場合はもう一つヒートシンクを付けるそうです。

今回は裏面に挿すSSDがまだないのでケースに組み付けます。ケースの裏側から4箇所ビスで固定。

ケースファンはGPIOの外側列の2ピン目と3ピン目に繋ぎます。

4箇所にゴム足を付けて完成。

側面の端子です。電源として使うType-Cポートは左側(外側)です。右の端子は一見MicroSDっぽく見えますがカメラ用のフィルムケーブルみたいです。

後ろの端子です。右に2つある穴はWiFi/BT用アンテナの取り付け穴ですが、個人的には使う予定がありません(使うならUSB接続ですね)

前面です。MicroSDと電源ボタン(楊枝で押すのが良い)です。

電源投入

とりあえず動くかどうかを確認するために電源を入れます。電源のType-Cポート(外側)に秋月で買ってきたACアダプターを繋いで接続すると、その時点で電源が入ります。

スイッチングACアダプター(USB ACアダプター) Type-Cオス 5.1V3.8A: 電源一般 秋月電子通商-電子部品・ネット通販

基板のLEDが光るので電気は通ってそうだなということでそのまま電源を切ります。前面の楊枝で突く電源ボタンは5秒押しても何も反応なかったのでType-Cからケーブルを抜きました。

なお、OSが起動した状態では電源投入状態で電源ボタン5秒くらい長押しでファンが止まったので、ひとまずこれが正規の(ハードウェア)シャットダウン手順みたいです(未確認)。

OS→Armbian

以前の記事に書いたように、Orange Pi 5向けにOrange Piが配布しているのはいくつかのLinuxディストロ、Android、OpenWRTですが、私個人の運用方法としてHeadless(画面、マウス、キーボードなし)で使う前提なので、結果的に使いたかったOrange Pi配布のUbuntu Serverは候補から外れました。

イメージ(Orangepi5_1.1.6_ubuntu_jammy_server_linux5.10.110.7z)をMicroSDに焼くのはEtcherで問題なく終わり、焼いたSDはUbuntuからマウントできるので焼きに失敗している訳でもないのに、MicroSDを挿して電源投入をしても一向にNICがリンクアップする気配がなく(緑のLEDは常時点灯、オレンジのLEDが全く光ることがない状態)、諸々の初期設定ができないので今回はOrange Pi配布のUbuntu Serverは却下です。

ということで、とりあえず以前NanoPi M4V2で使っていたArmbianのJammy CLI(実質的にUbuntu Server)をMicroSDに焼いて動作確認をします。

NanoPi M4V2をArmbianで使う(初期セットアップ)

手順的にはイメージ(Armbian_23.5.1_Orangepi5_jammy_legacy_5.10.160.img.xz)を焼くところはまったく変わりなく、そのままMicroSDスロットに挿して起動すると、無事にNICがリンクアップし、DHCPクライアントが想定通り動いて、SSHでログインできます。

正直なところ、Orange Pi 5はNICのMACアドレスを確認する手段がないので、一番確実な方法はDHCPサーバー(BBR)の管理画面になるかと思います。

ということでひとまず我が家でのOrange Pi 5は192.168.1.108になったので、SSHで192.168.1.108に接続します。接続ユーザーはroot、パスワードは1234です。

で、fingerprintを承諾すると初期設定としてシェルをbash/zshから選択、一般ユーザーの作成、タイムゾーンの設定に進みますのでここは適当に。

Welcome to ARMBIAN!
Documentation: https://docs.armbian.com | Community: https://forum.armbian.com
IP address: 192.168.1.108
Create root password: ************
Repeat root password: ************

Choose default system command shell:

1) bash
…Detected timezone: Asia/Tokyo

Set user language based on your location? [Y/n]
Y

Generating locales: ja_JP.UTF-8
orangepi5:~#

初期状態を確認

Orange Pi 5向けのArmbianのapt-lineは以下のようになっています。

/etc/apt/sources.list

deb http://ports.ubuntu.com/ jammy main restricted universe multiverse
#deb-src http://ports.ubuntu.com/ jammy main restricted universe multiverse

deb http://ports.ubuntu.com/ jammy-security main restricted universe multiverse
#deb-src http://ports.ubuntu.com/ jammy-security main restricted universe multiverse

deb http://ports.ubuntu.com/ jammy-updates main restricted universe multiverse
#deb-src http://ports.ubuntu.com/ jammy-updates main restricted universe multiverse

deb http://ports.ubuntu.com/ jammy-backports main restricted universe multiverse
#deb-src http://ports.ubuntu.com/ jammy-backports main restricted universe multiverse

/etc/apt/sources.list.d/armbian.list

deb [signed-by=/usr/share/keyrings/armbian.gpg] http://apt.armbian.com jammy main jammy-utils jammy-desktop

RAMがどのくらい開いてるのか確認してみます。

$ free
               total        used        free      shared  buff/cache   available
Mem:        16096080      196812    15522172       26152      377096    15721236
Swap:        8048036           0     8048036

ご丁寧に用意されている8GBのスワップは使われる日は来るのだろうか?

そしてviが入ってなくてもんどり打ちます。なぜなのか。ちなみに nanoは入ってるのでテキストエディタはnanoを使えということらしい。環境変数EDITORも未設定。

# vi /etc/apt/apt.conf.d/02cacher-ng
Command 'vi' not found, but can be installed with:
apt install vim         # version 2:8.2.3995-1ubuntu2.7, or
apt install vim-tiny    # version 2:8.2.3995-1ubuntu2.7
apt install vim-athena  # version 2:8.2.3995-1ubuntu2.7
apt install vim-gtk3    # version 2:8.2.3995-1ubuntu2.7
apt install vim-nox     # version 2:8.2.3995-1ubuntu2.7
apt install elvis-tiny  # version 1.4-24build1
apt install levee       # version 3.5a-4build1
apt install neovim      # version 0.6.1-3
apt install nvi         # version 1.81.6-17
apt install vile        # version 9.8v-1build1
apt install vis         # version 0.7-2
# env | grep EDITOR

その割にneofetchは入っているという…

$ neofetch 
                                 hogehoge@orangepi5 
                                 ------------------ 
      █ █ █ █ █ █ █ █ █ █ █      OS: Armbian (23.05.1) aarch64 
     ███████████████████████     Host: Orange Pi 5 
   ▄▄██                   ██▄▄   Kernel: 5.10.160-rockchip-rk3588 
   ▄▄██    ███████████    ██▄▄   Uptime: 1 hour, 13 mins 
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄   Packages: 541 (dpkg) 
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄   Shell: bash 5.1.16 
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄   Terminal: /dev/pts/2 
   ▄▄██   █████████████   ██▄▄   CPU: (8) @ 1.800GHz 
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄   Memory: 220MiB / 15718MiB 
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄
   ▄▄██   ██         ██   ██▄▄                           
   ▄▄██                   ██▄▄                           
     ███████████████████████
      █ █ █ █ █ █ █ █ █ █ █

で、LAN内のapt-cacher-ng経由でパッケージを取りたいのにviがないという面倒な状況なのでechoコマンドで設定することに。

# echo "Acquire::http::Proxy \"http://192.168.1.210:3142/\";" > /etc/apt/apt.conf.d/03cacher-ng

インストール時点での更新パッケージ数は53、必要なダウンロードサイズは81.3MBでした。

53 upgraded, 0 newly installed, 0 to remove and 0 not upgraded.
Need to get 81.3 MB of archives.

ということで、NVMe SSDを買うまではMicroSDで運用しながらできることを確認する感じで使っていきます。

困っていること

Orange Pi配布のUbuntu ServerではなくArmbianを使うことになったわけですが、Armbianは対象ボードが多い汎用ディストロなので使えない機能を把握できていません。

もちろんメンテナーはいるし、開発も活発ですが、Kernelとかドライバには恐らく差異があって、今後使うにあたって引っかかる可能性はあるので、Orange Pi配布のUbuntu ServerもHeadlessで運用できるようになるといいなぁ…

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