Windows11移行へ向けて購入した富士通 S938/SをCPU以外一線級のPCとして使えるようにする

Posted by 雅楽斎 on Thursday, February 16, 2023

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買うつもりだったU938/Sとは違うS938/Sとの出会い

Windows10は2025年までしか使えないので、2年後に向けてWindows11が(仕様として)動くPCが必要だなと思ってそろそろ第8世代Coreのリース落ちが出回る頃かとチェックしている中、第8世代Coreの富士通U938/Sが4万円を切る値段で出始めているので、仕様を確認して問題なさそうというところを確認しており、いざ秋葉原に買いに行ったのです。

ちなみにU938/Sの良いところはこんな感じ

  • Core i5-8350U/Core i5-7300U (前期モデルは第7世代Coreなので、Windows11で使うつもりなら買わないように注意)
  • RAM 4GBオンボード+換装可能1スロット(4GBが乗っていることが多い)
  • SSD 128GB/256GB/512GB 換装可能 M.2
  • ディスプレイ解像度 1920x1080
  • 65W以上のUSB-PD給電なら本体の充電可能
  • 標準バッテリーモデルは799gと軽い

特に良いところは解像度がフルHD、RAMとSSDを換装可能なところとUSB-PDで本体充電可能なところです。13.3インチにしては軽いのもメリット。

最近はようやくARMでもM1/M2 MacとAsahi Linuxのおかげで普通に使えるようになりつつありますが、MacはRAMはともかくSSDも交換できなくなったので、使い始めから寿命を縮めていく宿命を背負って使っていくことになることを考えると今回も見送りという結果に。ARMからRISC-Ⅴに置き換わった未来ではRAMもSSDも交換できるようになっていることを願うばかりです。

で、購入当日は2店舗でU938/Sが売られていると思い込み、両方の店舗に立ち寄って在庫を確認。具体的には、アキバパレットタウンとPCコンフルで特価品として販売されていました。

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PCコンフル秋葉原3号店で売られていたのはLIFEBOOK U938/S

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アキバパレットタウンで売られていたのはLIFEBOOK S938/S

よく見ればU938/SとS938/SはRGB出力の有無や有線LANポートの形状、重量に違いはあるんですが、S938/Sの存在を知らなかったこととU938/SのCPUが第8世代のCore i5と第7世代のCore i5があるのでCPUのチェックだけはちゃんとしないと取り返しのつかないミスになることで頭が一杯で、両店舗で商品の有無とCPUのチェックだけしました。結果、アキバパレットタウンでLIFEBOOK S938/Sを購入したわけです。事前情報と違っていたのはOSがWindows11 Proになっていましたが先に挙げた良いところのうち、第8世代Core i5、RAM8GB、SSD128GB、ディスプレイ1920x1080が完全に一致したのですっかりLIFEBOOK U938/Sを買ったつもりになっていました。

その後はRAMとSSDをどれをどこで買おうかという戦略を練るために芳林公園で一休み。RAMとSSDを無事に購入して帰宅、色々確認したら帰宅後に購入したのがU938/SではなくS938/Sであることに気付くわけです。

LIFEBOOK U938/SとS938/Sの違い

S938/SU938/S
CPUCore i5 8350UCore i5 8350U(後期モデル)
Core i5 7300U(前期モデル)
Celeron 3965U
RAM(一例)4GBオンボード+換装可能4GB
SSD(一例)128GB M.2
ディスプレイ13.3インチ フルHD
有線LAN1000BASE-T/100BASE-TX/10BASE-T
無線LAN(一例)IEEE 802.11a/b/g/n/ac
ディスプレイ出力HDMI, アナログRGBHDMI
モバイルマルチベイDVD-ROM/スーパーマルチ/増設用バッテリーなし
重量(標準バッテリー時)1.11kg799g
バッテリー取り外し可能分解交換

他にもS938/Sはポートリプリケータがあったり、仕事で使う時に嬉しい仕様があったりしますが、発売時期も一緒で概ね共通です。

参考にしていたU938/Sの情報

家に帰るまでU938/Sだと思っていたので、U938/Sの情報をずっと確認していました。結果的に問題なく結果オーライだった訳ですが、以下の情報を参考にしました。

799g軽量ノート「LIFEBOOK U938/S」を1TB NVMe SSDに換装、Windows 11移行も考え強化 - AKIBA PC Hotline!

→SSDをNVMeの大容量のものに換装

Fujitsu Lifebook U938 | メモリとSSDのアップグレード | Crucial JP

→RAMを16GB増設して20GBに。仕様上の上限はオンボード4GB+8GBとなっていますが、BIOSで上限を切っているわけではなく結果的に4GB+16GBで20GBとなりました。

結果、購入したSSDとRAM

SSD SUNEAST SE900NVG3-01TB

https://suneast.co.jp/o_product/ssd_se900nvme.html

スタンダードなNVMe PCIe Gen3.0 x4のM.2(2280) SSDです。前掲のサイトでUSB3.1 Gen1のため上限が5Gbps(6.25GT/s相当)とあり、PCIe Gen3のものはだいたいこのくらいの速度になっていることからこれを選びました。1TBのものは最大448TBWとなっています。カタログ値ですが。

RAM Crucial CT16G4SFD824A 2400 SO

https://www.crucial.jp/memory/ddr4/ct16g4sfd824a

16GBのDDR4-2400(PC4-19200)のSO-DIMMです。安くなりましたねぇ(しみじみ)

分解・換装

前モデルと思われるS937/Sの分解記事があり、完全にこの通り作業できました。助かりました。

https://www.pc-master.jp/blog/fujitsu-s937s.html

外観です。上はバッテリースロット、左側はモバイルマルチベイ。

バッテリースロット。ショップでは掃除してなかったようなのでアルコールで拭いてエアダスターでホコリを飛ばします。

まず中央にあるRAMのカバーのビスを外します。

ビス10箇所を外します。バッテリー/ヒンジの2本は大きさが違います。モバイルマルチベイはダミーカバーの場合は中身が何もないので外さなくても問題ありませんでした。

ビスを全て外すと下側からカバーを外せます。紫色部分だけ引っかかっているので、爪を折らないように気を付けます。

中央がRAM(SO-DIMM)、右がM.2 SSDです。RAMの下はWLAN/BTと思われます。その左側のM.2スロットはWWANモデル用の空きスロットと思われます。

今回換装するRAM、SSDと記念撮影。

RAMの下にオンボード実装のRAMが隠れていて面食らいました。RAMって発熱する部品だと思うのですが大丈夫なんでしょうか。大丈夫なんでしょうね。

RAMとSSDを換装した状態。

元々使われていたSSDはSamsungのMZ-NLN128Cみたいです。SATAらしい。

元のRAMはSamsungのM471A5244CB0-CRC。PC4のSO-DIMMで4GB増設できるPCあるかな…増設するならもっと大きい容量積むだろうし…

WWAN用と思われるM.2スロットのサイズは2242っぽい。Wi-Fi/BT用のM.2スロットに入っているのはB265NGW G86C0007J610でIntel Dual Band Wireless-AC 8265みたい。

ひとまずBIOSで確認。RAMは無事に16384MB追加されて20480MB。

SSDはNVMeの場合ドライブ3として認識される模様。

SSDの性能が上がった確認

前掲のリンクにあった、SSDが如実に性能向上するという話、ちょっと面白かったので手元でもやってみました。

シーケンシャルはリードもライトもざっくり5.5倍、ランダムもリードは2倍、ライトも1.1〜2倍速くなるという驚愕の性能向上をしていました。古いSATAから最近のNVMeだとここまで差が出るんですね…

その他所感

USB Type-Cポートからの給電仕様→20V/3A以上なら本体の充電も可能

この世代のPCではようやく標準になっていっている感じがありますが、添付のACアダプターではなくUSB Type-CポートからのPCの充電について、本体仕様を確認しました。

マニュアル(法人向けパソコン)-LIFEBOOK S938/S -FMWORLD(法人):富士通

ここから製品ガイド(機種別編)のマニュアルを参照します。

100均で売っているUSB Type-CのケーブルはまずeMarkerを積んでいないので、規格上上限である3Aギリギリで使えます。うちではRAVPowerRogisiのRP-PC128なら使えるのでそのうち試してみたいと思います。

RogisiのPD 充電器 Type C 急速充電器 90Wを買ったらRAVPowerのRP-PC128が届いた話

最近富士通がゴリ押ししているキーボードについて→割と良い(ベストではない)

もう10年以上、ノートPCのキーボードといえばThinkPad。Lenovoになってアイソレーションキーボードに変わってからも他のPCメーカーのキーボードと比べたら今でもThinkPadのキーボードが一番というのはよく見られる評判であると同時に私の中でもそれは変わりません。

方や、富士通も「LIFEBOOK UH Keyboard」なるキーボードをクラファンで出資を募り、好評をもって「FMV Mobile Keyboard」として商品化しています。

モバイルキーボード FMV Mobile Keyboard:特長 - FMWORLD.NET(個人) : 富士通パソコン

富士通のPCは長く触ることがなかったので、今回物凄く久しぶりに富士通のPCのキーボードを触る事にになりましたが、凡百のキーボードと比べると確かに打鍵感も適度にあって良いし、単体でキーボードとして発売するのも納得ができるくらいには良いです。

ただ、全く同じ商品でキーボードがLenovoと富士通を選べるとしたらどちらを選びますか?と聞かれたら私はLenovoを選びます。

Lenovoの方が少しだけ疲れないのと、富士通は割と真上から押さないと入力判定されないので、気を付けないと空打ちしてしまうことがあるのが理由です。ただ、人によっては富士通の方が良いという人もいるだろうな、と言えるくらいには良いキーボードです。

WWAN用の2242スロットはSSDの増設に使えるのか?

空きスロットになっているM.2 2242スロットですが、ネットから集めた情報を見てみた感じだと、

  • そのままだとSSDを挿してもSSDとして使えない
  • ハンダブリッジをすればSATA SSDが使えた事例が旧モデルではあった

ということみたいです。やってみて失敗するリスクが大きいので、やるなら捨てる時ですね。

LIFEBOOK U938/S へのM.2-SSD | 富士通クライアントコンピューティ…

Fujitsu LIFEBOOK S935/K M.2 SATA SSD増設改造 - Hone.のPC工房

ハードウェアについては以上です。初のWindows11といつも通りLinuxとのデュアルブートで使っていくので、じっくりまとめていこうと考えています。

LIFEBOOK S938/Sのオプション

交換可能なバッテリーやポートリプリケータについて、純正オプションは以下のものがあります。増設用内蔵バッテリユニットはモバイルマルチベイ、内蔵バッテリパックはヒンジに付いている交換可能なバッテリーです。

オプション品番標準価格
内蔵DVD-ROMドライブユニットFMVNDVD3625,400 円(税別)
内蔵スーパーマルチドライブユニットFMVNSM4844,300 円(税別)
増設用内蔵バッテリユニットFMVNBT40A16,800 円(税別)
ポートリプリケータFMV-NPR4315,700 円(税別)
ポートリプリケータFMV-NPR4415,700 円(税別)
内蔵バッテリパックFMVNBP229A10,500 円(税別)
内蔵バッテリパック(L)FMVNBP23413,200 円(税別)

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